周波数変換用局発回路

周波数変換用局発回路

この発振回路は、SSBジェネレーターから出力する、11.275MHzのSSB信号とミックスして、目的の周波数である50MHzに変換する為のものです。

この回路に要求される事は

1.信号にスプリアス(不要な信号)が少ないこと
2.周波数の変動がないこと
3.信号レベルが適当であること (+10dBm程度)
4.必要な可変帯域幅があること(約100kHz) 実現が難しい事や、それぞれが相反することが有りますが、なるべく実現するようにします。

製 作

部品に関して

1.L2、について 回路図には10kボビンに50回巻と表示して有り、実際に使用しています、そして実用になっていますが、問題が無い訳では有りません。それは、気温が急激に変動したときの、周波数変動や、季節による周波数変動が有ることです。
そこで、L2を10mm位のステアタイトボビンに巻いて見たらいいのではないかと思います。私は、シンクロスコープに使用していたボビン(10mm)を使用してみましたが、なかなか快調です。参考になったらいいですが。
このトランシーバーの製作の中で、再現性の悪い、ベスト1の部品と回路ですHi

皆様も色々と試してみて下さい、ご健闘をお祈りします。

2.水晶振動子 X1について 39MHz台のオーバトーン用を基本波で使用しています、周波数の安定度、可変幅共に満足できます。周波数の決め方は、出たい周波数、例えば、50.200から50.300MHzまでとすると、(50.3-11.275=39.025MHz)となります。

3.高周波トランス T5,T6 7kボビンに1次側 6回巻・センタータップ付き、2次側 2回巻

4.バリコン VC2は容量が30pF位のエアー又はポリバリコンを用意します。容量がこれより大きいときは、シリーズに合成容量が30pFになるような固定コンデンサをつなぎます。

組立に関して

高周波回路であり、また、周波数の安定度が要求されますので、太く・短くが原則です。そして、この回路全体をシールドボックスなどの入れて、機械的にも頑丈に作ります。

調 整

1.まづ発振させる事から始めます。

2.Q3のコレクタにシンクロスコープのプローブを接続します。

3.X2とL2との接続点を仮に接地します。

4.電源を接続します(+12V)

5.ここで信号が何も現れないときは、回路に何か間違い(問題)があると思われます。もう一度チェックし直します。

6.信号が観測できたら、T5のコアを調整して信号が最大になるようにします。

7.T6の2次側に50Ωの抵抗を仮に接続します、そして、抵抗の両端にシンクロスコープ又はRFプローブを接続します。

8.T5,T6のコアを出力が最大になる様に調整します。この時の出力波形のp-p値が0.2V(-10dBm)以上になるように調整します。

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