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無線機や電子回路(特に高周波)をいじっていると、定数の記入のない、または判読できない、コンデンサや半固定コンデンサ、小型のバリコンなどが貯まってくる。

しかし現在では入手困難な部品なども有り、もったいので再利用したくなる。

そんな時、部品の定数や可変コンデンサの最小容量や最大容量、また、水晶振動子の電極間容量などが測定できるととても便利です。特にラダー型フィルターを設計・製作する時に便利に使用します。

そこで、フルスケール10pF~0.1μFの静電容量計を製作します。 これは、JH1HTK OMにより考案されたと、ハムジャーナル(CQ出版社)に紹介されていたのを覚えている。(多分)

HTK型容量計 正面パネル

HTK型容量計内部

基板は、昔NECからワンボードマイコン・キット?(TK-80))として出ていた物の拡張基板(たぶん)を使用している。

(2007/12/16 追加) CQ出版のHAM Journal(No.44)の記事を読んだ記憶を頼りに製作しました。勘違いや間違いがあるかと思いますので、追試される方は、自己責任でお願いします。

(2014/12/07 追記)回路は少しアレンジしています。

動作原理は

C-MOS ICのゲートの入力に一定のクロックを与えている時に、出力にコンデンサを接続すると、静電容量に比例した電源電流が流れる事を利用した物です、
またクロック周波数2倍にするとやはり電流は2倍になります。(電流はクロック周波数と負荷容量に比例します)但し出力に何も接続しない時にも少し電流が流れます(暗電流)ので、小容量のコンデンサの測定時には誤差が大きくなります、そこでFETの定電流特性を利用して、暗電流をキャンセルします。

実によく考えられた動作原理と回路ですね、表現の違いや間違いがあるときは、訂正しますのでご指摘頂けるとありがたいです、宜しくお願いします。
回路は、アレンジしている所も有りますので注意です??

HTK型容量計回路図

● U1(4011)のLC発振回路で矩形波を発生させ、U2・U3のバッファを通してレンジ切り替えスイッチとU4(4518)へ接続します。

● U3の出力は、U4(4518)で1/10の周波数に分周する、U5・U6・U7各段でそれぞれ1/10の周波数に分周する。

● レンジ切り替えスイッチでU3~U7からの各信号を切り替え、U8(4011)のバッファを通して、U9のゲートへ与える。

● U9(4011)のゲートに与えられる信号は、矩形波でレンジ(10pF~0.1μF)ごとに周波数が1/10になります。よって、レンジは10pF・100pF・1000pF・0.01μF・0.1μF(フルスケール)となります。

● U9の残りの使用しないゲートの入力端子はグランドへ接続します。U1・U2・U3・U8(4011)で1つのIC、U8は1ゲートのみ使用します。

● 測定端子に何も接続しないときに流れる(Vddに流れ込む)電流が少しあります、これをFET(Q1)の定電流特性を利用してキャンセルします。FETのゲート、ソース間の半固定抵抗を調整し、メーターの振れを0(ゼロ)にします。

● また、10pFレンジは、電源電圧の変動などの影響によりゼロ点が微妙にずれますので、VR4(2k)にて常に調整できるようにしています。

● また、レンジを×2、×5を新たに設けました、これは正解でした。(電流計に分流器を増設して切り替えをしています)

● 調整は、0.1μF(1%)を測定端子に接続し、0.1μFレンジで測定し、フルスケールになるようにL1のコアーを調整します(発信周波数を可変します)。これで0.01μFもOKです。今後はL1は変更してはいけません。

● 10pF・100pF・102レンジはVR1~VR3を調整してゼロ調整をして完了です。 10pFレンジの調整の時にはVR4(2kΩ)はセンター付近にしておきます。(2007/12/16 追加)

使い方

(2007/12/16 追加)

● 測定端子(ミノムシクリップ)に被測定コンデンサを接続します。

● 大まかな静電容量の見当が付いている場合は、該当するレンジで測定します。

● 静電容量の見当が付かない場合は、最大のレンジより、メーターの振れを見ながら見やすいメーターの振れになるようにレンジを調整します。

● 特に、10pFレンジを使用するときは、その都度ゼロ点調整をした方が良いようです、その為10pFレンジのゼロ点調整ボリュームは前面パネルに取り付けています。 小型のトリマコンデンサなどは、表示がわからないものが多いので、実際に確認して使用すると安心です。(2011/02/19追記)