高周波電力増幅回路(1W)
高周波電力増幅回路(1W)

目的・動作

1. 前段からの50MHz、約30mWの信号を約1Wに増幅しフィルタ回路に送ります。もちろんリニアアンプです。インピーダンスは入出力共50Ωにします。

2. 前段からの30mWの信号は、T-17の電送線路トランスでインピーダンスをトランジスタの入力インピーダンスに近い12.5Ωに変換します。出力は50Ωで直接(コンデンサを介してですが)フィルタ回路に送ります。

3. トランジスタのバイアスはQ20,Q22の2個のトランジスタがR72の両端の電圧が一定になるように、またQ21とQ22を熱的に結合させてQ21の熱暴走を防ぐ用に動作します。

製 作

1. 回路図と写真を見ていただければ組み立て方はだいたい解ると思います。チップ張り付け方法で配線しています。各ユニットは生基盤で仕切を作り、シールドと機械的強度を確保しています。

2. バイアス回路は、一般の回路と少し変わっていますので、トランジスタの足を間違わないように注意します。またT-17の結線も間違わないようにします。

調 整

1. 単体での調整は、バイアスのみです。

2. 入力端子にコンデンサを仮につないで50Ωで終端します。出力端子にも50Ωを接続して終端しておきます。

3. T+13.8VとT+9Vにそれぞれ電圧を与えます。

4. VR8を調整してコレクタ電流を50~70mAになるようにします。

5. もし前段まで出来ていたら、入力に前段の出力を加えて、規定の出力が出るか確認します。

6. コレクタ電流が全く流れなかったり、流れすぎて調整出来ない時はもう一度、配線の間違いがないか確認します。

7. 異常発振が起きたときは、パスコンの容量や、組み合わせを変えて調整します。

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